北海道函館市の取り組みから分かったふるさと納税のこと

こんにちは、ミッキー(@micky19750930)です。

今回は、ふるさと納税のお話をします。皆様はきちんと理解して納税していましたか?

筆者は残念ながら仕組みを理解しておらず誤解していました。そんな恥ずかしい話も交えながら書いていきますね。

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勘違い!税金の控除=支出が減るわけではない

いきなり本題です。

「ふるさと納税」とは、新たに税を納めるものではなく、ふるさと(自分が貢献したいと思う都道府県・市区町村)への寄付金のことで、個人が2,000円を超える寄付を行ったときに、住民税(5,000円を超える部分)と所得税(2,000円を超える部分)から一定の控除を受けることができる制度です。
寄付先の“ふるさと”には定義はなく、出身地以外でも「お世話になったふるさと」や「これから応援したいふるさと」など、各自が想う“ふるさと”を自由に選ぶことができます。
つまり、納税者が税金の納付先や使い道を指定できる、画期的な制度なのです。
ふるさと納税応援サイトより引用

貢献したいと思う地域へ寄付をすることが前提なのですね。これは自分も理解していました。

前述の通り、「ふるさと納税」では、個人住民税を払っている人が、地方公共団体(都道府県・市区町村)に寄付をした場合、2,000円を超える額について、住民税(5,000円を超える部分)と所得税(2,000円を超える部分)から控除され、優遇(減税)が受けられます。
例えば、東京都A市に住む人が地方公共団体のB市に「ふるさと納税」として寄付すると、東京都A市への住民税は、税額控除により減額され、地方公共団体のB市に税金を納めたのと同じようなことになります。
但し、寄付金控除を受けるには、寄付をした方が地方公共団体(都道府県・市区町村)が発行する領収書を添付して、確定申告する必要がありますのでお忘れなく。
ふるさと納税応援サイトより引用

税金の控除、これもいろんなメディアで強調していたので理解している人も多いですよね。

ここで筆者が勘違いしたのは、税金の控除=支出が減る(手元にお金が残る)と思ったことです。

納めた税金の一部が戻っては来ることは理解していましたが、戻ってきた分のすべてを自治体へ寄付しているわけなのでトータルの入支出は変わらないどころか、支出が若干増えるってこと。上記通り、2000円を超える金額が控除されるため、2000円は手数料として取られるということですね。

説明をちゃんと読めば一目瞭然なのですが、筆者は理解しておらず実に恥ずかしかった。顔から火が出るほどね。

払った税金や収入によって変わりますが、例えば年収400万のサラリーマンが3万円のふるさと納税をした場合に、25000円程度戻って来る感じです。控除額はふるさと納税サイトでシュミレートできるので試してみてはどうでしょうか?

ここまでの説明だったら、支出が増えるだけだからメリットは少ないじゃんって思いますよね?しかし、メリットは他にもあります。

ふるさと納税した方への特典がある

自治体によって異なるのですが、慣例として、ふるさと納税した方には金額に応じて「お礼」と称して景品などが送られてくることがあるようです。調べるといろいろあるんですね。

このサイトでは地域ごとにもらえる特典なんぞをまとめてあってわかりやすいです。普通に買うと高い海産物だったり、金券までありましたね。

とすると、場合によっては税金の控除額とこの特典を組み合わせれば払った以上の価値がある可能性があるのでは?とお考えになったあなた、正解です!

特典をいただける場合はペイできるかもしれないのです。
しかしここに問題が潜んでいるんですよ。

返礼合戦が過熱

この記事を見ると、各地でふるさと納税を促すためにお礼の品を魅力的なものに変えて競い合ってるというもの。

納税する側からすれば、お礼の品に魅力があれば払う価値はあるし嬉しいこともあるでしょう。でも、ふるさと納税=寄付 なので、寄付するのに対価(見返り)を求めて良いのか?というのが議論になっています。

寄付[1](きふ)とは、金銭や財産などを公共事業、公益・福祉・宗教施設などへ無償で提供すること。災害の際に被災地・被災民へ送られる義捐金・義援金(ぎえんきん)も寄付の一つである。
Wikipediaより一部引用

極論すると、対価を求めてる時点ですでに「寄付」じゃないのですよ。しかし、世の中はこれを無視している傾向がある。自分が良ければ(儲かれば)良いのか?実に心が小さいなと、筆者も然りですが。

踊る阿呆に見る阿呆

筆者が真っ先に感じたこと。みんなやってるから正しいのか?と思った。納税の本来の目的を忘れちゃいませんか?と。

本当はね、こんな回りくどいことをしないで納税の仕組を変えて、税金を納めたい地方自治体を自由に選択できるようにすればこんな問題は起こらないのに。

地方自治体も税金を呼び込みたいので必死なのはわかりますが、そのために身銭を切っている。なんだか本末転倒ではないですか?その身銭をその地域の人のために使ったほうが効率良くないですか?持続しそうだし。ふるさと納税なんて一時的な収入に過ぎませんので、入ってこなかったら終わり。

話が少しそれました・・・。

そんな返礼が過熱しているふるさと納税ですが、ふるさと納税の本来のルールに則り募ってる地方自治体があったのです!

北海道函館市のふるさと納税への取込は真面目だった

北海道函館市

北海道の南端の小さな町です。函館山からの夜景とか、イカなどの魚介類が美味しいこと、五稜郭などで有名な場所ですね。筆者の生まれ故郷でもあります。

函館市もふるさと納税を募っている自治体ですが、とっても地味!

寄附をいただいた方には「函館人証明書」を発行します。
また,翌年度に寄附金の活用報告をさせていただく際に,1万円以上のふるさと納税をしていただいた方には,
函館市特産の水産加工品等を送付しております。
函館市WEBサイトより引用

実は、上記サイトを見てもらうとわかるのですが、2016年3月31日に改定されています。改定前のキャプチャ撮ってませんが、「函館市特産の水産加工品等を送付しております」の下りは以前はありませんでした。

そう、以前は函館人証明書だけだったのですよ!悪くはないけど、ぶっちゃけこれだけだったらどう思います?物足りなくないですか?
と言う意見を2016年3月上旬に函館市にメールでぶつけてみました。

函館市役所のWEBサイトを見て思ったことが
ありましたのでメール差し上げました。

・ふるさと納税の特典

拝見したところ、納税者には「函館人証明書」
を発行するとありました。
これはこれで良いかもしれませんが、これだけ
では函館市に納税(寄付)するメリット・訴求力
が足りません。

私は函館で生まれ少しの間住んでいたことがあり、
両親親戚も函館出身・在住であるので函館の魅力は
少なからず感じていますし理解しているつもりです。
もっと他に魅力的な部分が函館にはあるではないですか。

その魅力を特典にすべきと考えます。
素人目線でわかる魅力といえば

・海産物が美味しい
・函館山からの夜景が素晴らしい
・歴史を感じる街並み、文化遺産など

これらの魅力を盛り込んだものを特典にすればもっと納税が
増えるのではないかと考えます。
それに函館に遊びに行こう!という人ももっと増える。
函館への魅力が増せば、市民が函館に対する誇りも保てるし、
函館市から人が流出することも減るのではないでしょうか。

帰省するたびにどんどん寂れていく姿は見たくありません。
やるべきことは多いのは存じ上げておりますが、このふるさと
納税の観点も是非見直して頂きたいです。

強く是正をお願いする所存でございます。

決していたずらで書いたメールではありません。
函館市がもっとより良くなることを思っている一市民の意見です。

※筆者が送ったメール本文そのまま掲載

寄付の概念を失念していた殴り書きなので正直書き直したい。勢いって怖いですねw

この質問に対して、函館市財務部管理課庶務係からご丁寧にPDFで回答が返ってきました。それがこちら!

平原 幹也 様
このたびは,本市のふるさと納税にご提言をいただき,誠にありがとうございました。
ふるさと納税は,多くの国民が就職や進学のために,地方から都会へ移住し, 都会は税収を得るが,地方の団体は税収が得られないといった問題提起を踏ま え,出身地やゆかりのある住所地以外の地域に納税する仕組みとして,寄附金 税制という形で制度化されたものであり,いただいた寄附金を活用し,豊かな 地域社会の形成,および住民の福祉の増進を図ることが目的であると認識しております。

このような創設経緯や目的認識のもと,本市では,寄附が経済的利益の無償の供与であることから,お礼の品を寄附金の対価と捉えられることが無いよう, 事前にその内容を示したり,選択する仕組みを設けていないところでございま す。
そのようななかで,寄附者の皆様には,まずは,いただいたご寄附の活用報 告を行なうことが,最も重要であると考え,写真や実績等を可能な限り盛り込 んだ寄附金活用報告書を送付しており,加えて,当市を応援してくださった皆 様に感謝の意を表し,1万円以上の寄附をいただいた寄附者の方々に対し,寄附金額に応じて,海産物や水産加工品を贈らせていただいております。

また,お礼の品の選定にあたりましては,確かな品質を確保する目的で,市内外で各種表彰を受賞した品物を選定しております。
また,「函館人証明書」は,「函館に住んでいる人は,函館市民。函館を愛する人は,函館人。」というコンセプトのもと,ふるさと納税していただいた方に初回に限り記念として発行しているものでございます。
どうぞご理解の程よろしくお願い申し上げます。
〒040-8666
函館市東雲町4番13号
函館市財務部管理課庶務係 担当:◎◎
TEL:0138-21-3204 FAX:0138-21-3510

※函館市から回答があったPDF内容をコピーして個人情報をマスクして掲載

経済的利益の無償の供与、この部分が目からウロコでした。自分の尺度でしかふるさと納税を理解していなかった自分がとても恥ずかしい。それに函館市は本来のルールを実直に守って返礼も公にしていなかった。素晴らしい心意気と感じた。

返礼の部分が追加されたのは自分の質問がきっかけかは不明ですが、それでも控えめなのが函館人らしい。「新鮮なウニを!」なんて書いたらみんな飛びつくのに(笑)

函館人は見た目も行動も本当に大人しい。やる気あるように見えないのですが、淡々とこなしていく地味だけど味のある人々なのだな、ってしみじみ思いました。いいやつばっかりなんですよ、函館人は!

まとめ

筆者のいろんな恥ずかしい部分をさらけ出してしまいましたが、失敗からふるさと納税のことを学ぶことができたのは良かったと思います。後悔はないです(笑)

自分たちが払っている税金のことをもっとよく考えた方が良いなと思いました。

最近のニュースでも話題ですが、筆者の住んでる東京都知事が色々やっちゃってるし。血税で旅行なんて良い身分ですよね。リコールしたいレベルですよ。本当、舛添はうんこ!

こんなことやってたらどんどん東京都から税金が地方に流れていくのは間違いないですね。むしろ地方活性化のためには必須なのかもしれない。舛添頑張れ(どっちの意味で?笑)

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